文章中、この色の言葉の意味は、上記の残土用語辞典をご覧下さい。





3.残土か産業廃棄物か?
法律の解釈によって「残土」になったり「廃棄物」になったりする。
土と廃棄物の区別によって、同じ物でも変わってしまうことがあります。つまり、法律の解釈の仕方によって土の取扱いに違いが出てくるのです。

解釈1
...何らかの問題にならないよう、できるだけ厳しく対応。
解釈2
...処分地不足の問題があるから、できるだけ廃棄物としないようにする対応。

それぞれの解釈に生じるメリット・デメリット

解釈1
(取締りを優先し厳しく)

解釈2
(できるだけ土と解釈する)

(1)搬出・受け入れについて経費がかかる土 受け入れ側が有価物として取扱わないで、運賃や処分費がかかるなら資源ではない。 土の基準に合致してるなら、経費がかかるかからないに関わらず、土である。
(2)建設廃材がわずかに混在した土 建設廃材は法律の解釈によっては廃棄物なので、わずかに含んでいるだけでも産業廃棄物。 建設廃材の破砕物が混合しても、土の基準に合えば廃棄物ではない。
(3)土質改良剤や凝集剤が混合した土 薬剤などを混合し改質したものは、「処理した廃棄物」であるから土とは認められない。 建設汚泥のように、改質によって土と認められる物になれば、廃棄物でなきなる。
○○メリット○○
多少過剰な取締りであるが、不法投棄も取締まれられる。良質の土しか出回らないので残土利用者は安心できる。 処分地に搬入しなくてもよくなり、処分地枯渇問題緩和へ。残土の取扱いに許可やマニフェスト(伝票方式)などの手続きが不要になる盛土として売却できる可能性も出てくる。
××デメリット××
(A)廃棄物と名付けられると、安くとも取引き出来たものが、処分費を支払っても容易に処分出来なくなってしまう。 処分地以外の場所への不法投棄横行。不良な土が出回る可能性。
(B)土に近いものでも厳しく廃棄物と解釈するために、ただでさえ少なくなっている処分地が浪費される可能性が大きい。
(C)廃棄物扱いを受けると取締り行政指導され、色々な手続きが必要となる。役所からの営業許可、資格認定(産業廃棄物処理業者資格)、マニフェスト(伝票方式)など。



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